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学会賞

学会賞巻頭言

日本臨床麻酔学会賞について

小坂基金運営企画委員会委員長
廣田和美(弘前大学大学院医学研究科麻酔科学)

日本臨床麻酔学会には,臨床麻酔学分野の学術振興のための学会賞として,小坂二度見記念賞,若手奨励賞,日本臨床麻酔学会誌賞があります.最高賞である小坂二度見記念賞には,2023年度は平林剛氏(帝京大学医学部附属溝口病院麻酔科)が「低呼吸コンプライアンス症例における生理学的死腔を最小化させるオープンラング戦略の探求」で受賞されました.一方,若手奨励賞は,重里尚氏(大阪公立大学大学院医学研究科麻酔科学)が「Validation of Continuous Noninvasive Blood Pressure Monitoring Using Error Grid Analysis」で受賞されました.また,日本臨床麻酔学会誌賞には,「スガマデクスによる筋弛緩効果拮抗における回復時ロクロニウム効果部位濃度と再クラーレ化リスクに関する検討」を執筆されました安間記世氏(国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院麻酔科)が選ばれました.受賞者の方々に,心よりお祝い申し上げます.

小坂二度見記念賞は30年以上の歴史を持ち,臨床麻酔学分野で,前年12月までの過去5年間で最も優秀な業績をあげた方1名に授与されます.また若手奨励賞は,前年12月までの過去2年間に,最も優秀な学術業績をあげた満40歳以下の若手医師(研究者)若干名に授与されます.そして日本臨床麻酔学会誌賞は,前年12月までの過去2年間で,最も優秀な日本臨床麻酔学会誌掲載論文の著者若干名に授与されます.これらの日本臨床麻酔学会賞の詳細については,当ホームページを参照ください.

臨床麻酔学分野研究の発展のためには,リサーチマインドを持ったPhysician scientistsの育成が不可欠です.是非、若手麻酔科医の皆さん,まずは日本臨床麻酔学会誌賞を目指して日本臨床麻酔学会誌に投稿頂き,次に研究テーマを見つけて成果を英語論文として掲載して若手奨励賞に応募し,更には研鑽を積んで最高賞である小坂二度見記念賞に応募頂きたいと思います.日本の臨床麻酔学分野の発展,世界への発信は,若手麻酔科医の皆さんの努力次第と言っても過言ではありません.

多くの方から,奮って日本臨床麻酔学会賞への応募を期待しております.